建築散策_長野県小布施町③

建築散策 | 2021.12.14

3箇所目は小布施の街並み。
小布施まちづくり整備計画に基づいて、歴史を感じつつ魅力的な建築と文化を新しい形で継承した街並み。
初めて訪れましたが、ここ数年の街歩きで一番面白かった気がする。
全ては紹介できないが、なんと言っても【小布施町オープンガーデン】
個人の庭などを一般の方に公開する活動の様で、小布施町に伝わる「縁側」や「お庭ごめん」といった文化を街歩きの魅力に変えた、官民が一体となったプロジェクト。
これには驚かされた。
一般のお宅のお庭を通り抜ける街歩きは、不思議と街全体が一つの広場かと錯覚し、迷い込んだその先に何かがある…それが 魅力的で心地よかった。

精米蔵を改装したモンブラン専門店、洗練された空間を持つ桝一市村酒造場など。
欲を言えばもっとのんびり食べ歩きしたかったなと思うほど。
ポテンシャルとしては佐野市の街並みも近いものがある様な気がするが、何故にここまで魅力に差があるのか知りたくなる。
小布施町のwebサイトに「小布施のまちづくり-過去・現在・未来へ」というページがある。
そこに【「何もない町」から年間100万人が訪れる町へ】という記事が書かれていた。
細かい内容はともかく、過去から現在の成功に満足せず、関係機関や町民との協働のあり方や、まちづくりのビジョンを課題に挙げて様々な取り組みをつづけている様だ。

・古いものを生かしながら現代の生活にあった暮らしを実現する
・住む人・訪れる人が心地よく過ごせる町並み空間の形成
・町民の景観に対する意識

なるほどと思う。
佐野市の掲げる【水と緑と万葉のまち】
歴史的な建物が維持管理されず空き家になったり、現代的な建物に建て替えられたり、歴史風情あるまちなみが消えつつある課題。
課題には上げつつ、実際はどうなのか疑問だ。
未来へっていうと少し目標を見出しにくいが、まだまだ僕もこの街にいる訳で。
自分が住む街は魅力的は方が良い。
今年1年少しずつ考えて来た街づくりに対しての想いを、来年はカタチにしていきたいと強く思う体験ができた。


ちなみに後輩が当たり前の様に僕に言った「ここがカンテンパパです。」
なんか歌まで歌ってたけど…存じ上げません。
これも調べてみると寒天のルーツがおもしろい。
歴史や気候大切なんですね。
さてさて、時計の針は15時、まだまだ見所はある様子。
続く。

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