建築散策_長野県小布施町②

建築散策 | 2021.12.14

2箇所目は小布施町役場に隣接する【まちとしょテラソ-小布施町立図書館】へ。
設計は古谷誠章+NASCA。

まずは建物というより、周りの施設との関係性。
土地勘が全くないのではっきりは言えないが、町役場と小学校の間にある様な感覚で施設(敷地)の境が非常に曖昧。
役場の一施設の様にも見えるし、小学校の図書館に見える。
後に調べてみると、図書館のwebサイトから建設にあたっての委員会議事録が閲覧でき、計画当初の運営ビジョン案に図書館コンセプトが書かれていた。
【交流と創造を楽しむ、文化の拠点とする】
・学びの場
・子育ての場
・交流の場
・情報発信の場
その理念を知れば、この建築の在り方が地域図書館として理想なのだろう。
建築は複雑そうでシンプル。
デザインのコンセプトも構造に反映されているなど明快で、内部からも学校や地域との関係性を感じ取れ、周囲をテラス「行灯」の様な図書館という意図が理解できた。
最近増えてきた複合的で開かれた図書館、地元にもあって欲しいな。


ちなみにお昼はラーメン!
長野といえばお蕎麦のイメージが強く、ラーメンとは以外なチョイス。
「建築散策_長野県小布施町①」でも紹介しましたが、案内リストに事前に書かれたお店だけに、ここ【一粒万平】にした理由はやはりある様で。
まずは建築的な魅力。
ラーメン店には珍しく信州唐松を使った建物で、なんとサッシは山崎屋木工製作所。
以前から山崎屋木工製作所のショールームに行きたいと伝えていたので、一日では回りきれない理由から実例見つつ食事を取るという彼なりの配慮。
そしてここで食べられる野菜は、キノコ栽培で不要になった石突を肥料とし、持続可能な農業を目指して様々な努力と工夫により提供される食のコンセプトも魅力的。
もちろん美味い!

すでにお腹も頭もいっぱいだが…時計は13時。
続く。

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