閑馬の家_設計監理.02

太陽光発電と電気料金

閑馬の家_栃木県佐野市 | 2022.01.31

お引き渡しから10ヶ月が経つ【閑馬の家】
閑馬の家では太陽光発電(10.04kW搭載)と蓄電池を備えており、今回は電気料金や発電状況を確認する為に訪問。

ここ最近気温も低く、市内でも比較的寒さの厳しい地域と言うことで、付加断熱を施した温熱性能も体感。
敷地西側に林があり、冬季は早いと3時頃から陰る立地ということで12月の発電量は850kWh。
計画時のシミュレーションでは950kWh程度を予定していた為、若干落ちるが発電は問題なく行えている。
しかし、昨年11月分の電気料金と今月の電気料金を比較した際、大きな差が生まれたことを受けて今回伺った。

12月や1月の暖房運転は、朝方6:00〜8:00の2時間と夕方19:00〜21:00の2時間。
日中は朝方の暖房余熱と日射取得でエアコンの稼働はない。
ご家族は3人でお住まいで、ご主人以外は日中不在であり、消費量も大幅に増える要素は見当たらないが、なんとモニターが示す電力消費量は1009kWh。
これは時間当たりの消費電力に換算すると1.3kWh〜1.5kWhの電力使用が24時間続くことになる。
家族形態や設備機器の使用状況、外気温が低いことでの霜取運転などの消費電力増加を加味しても、理解が難しい内容かと考える。

中間期には十分な発電と売電も行えていることから、システム以外の何らかの原因があることは間違い無い。
生活時間と電気料金の時間帯、再エネ賦課金の関係も影響していそうだ。
施主様にも検討結果をご報告し、今後は電力会社から時間帯別の使用量データを取得し、経過観察することに。


とは言え少ないエネルギーで生活ができており、オールシーズン空調に頼ることは少ないとのお話し。
住んでからのデータを共有して頂けることは非常にありがたく、今後も観測を続けたいと思う。
上記の写真は、サンルーム部分に設置したヒバ材の格子にチーク材で細工を施した6枚引き戸。
お引き渡し時よりも焼け、落ち着きのある良い雰囲気を出していた。


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